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近日上映予定

  • 生誕100年記念 映画作家 井上梅次

  • 2023/01/28 ~ 2023/02/17

井上梅次(1923 - 2010)
京都市生まれ。慶應大学に入学するが学徒動員される。在学中から出入りしていた新東宝に入社。わずか5年で『恋の應援團長』(1952)で監督デビューし、音楽映画などを手掛けた。1955年、日活に移籍。新人の石原裕次郎を担当し、『嵐を呼ぶ男』を大ヒットさせスターとしての地位を確立させた。1960年フリーになり大手6社系列11の撮影所すべてで監督した唯一の存在であり、香港のショウ・ブラザーズでも17本の作品を撮った。その作品数は110本を超えるが、これは戦後の映画監督としてピンク映画以外では最高本数。さらにテレビドラマの演出作品数は150本を超える。
音楽を重要視し、ミュージカルを得意分野とし、ケレン味と遊び心に溢れた演出が特徴。またプロ意識が強く、費用や時間の計算ができ、制約の中で可能なイメージを追求する柔軟性を持っている監督であった。

  • 上映予定作品一覧(全18本)

ジャズ・オン・パレード1956年 裏町のお転婆娘
ニコヨン物語
十七才の抵抗
女房学校
人間標的
夜霧の訪問者
恋の應援團長
猿飛佐助
未成年
青春蛮歌
裏階段
太陽の野郎ども
明日は明日の風が吹く
群集の中の太陽
三人の顔役
太陽を抱け
暗黒街最後の日
怒れ毒蛇 目撃者を消せ
  • 『ジャズ・オン・パレード1956年 裏町のお転婆娘(92分/デジタル)』

  • ジャズ・オン・パレード1956年 裏町のお転婆娘(92分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:井上梅次
    出演:江利チエミ、長門裕之、芦川いづみ、フランキー堺、桂典子、岡田真澄、浅丘ルリ子、月丘夢路、新珠三千代、南田洋子、北原三枝
    ミュージカルを夢見る貧しい若者たちの奮闘を描くサクセスストーリー。冒頭の江利チエミが無銭飲食するレストランでのシーン、裏町の酒場で歌(「Side by Side」)を披露するシーンはさすが! 後半の華麗なレビューには超豪華な役者たちが特別出演。宝塚出身の女優達に加え北原三枝や南田洋子…。芦川いづみも歌い踊る!
    (C)日活

  • 『ニコヨン物語(95分/デジタル)』

  • ニコヨン物語(95分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    監督:井上梅次
    出演:三國連太郎、大坂志郎、利根はる恵、殿山泰司、柳谷寛、織田政雄、小林重四郎、西村晃、沢村國太郎、小田切みき、丹下キヨ子、山岡久乃、江田久視子
    敗戦後4年。東京の失業対策による日給240円の日雇い労働者・ニコヨンたちの物語。雨が降れば水で空腹を満たし、一泊60円の宿で生きる人々にも過去があり、希望があり、思想があり、恋があり、何より互いの連帯がある。三國連太郎、大坂志郎、殿山泰司、西村晃ら底辺に落ちた男たちに加え、逞しい女たち、無邪気な子供たちにも泣ける。真に日本の高度成長を支えた者たちの人間ドラマ。
    (C)日活

  • 『十七才の抵抗(100分/デジタル)』

  • 十七才の抵抗(100分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1957年
    監督:井上梅次
    出演:津川雅彦、浅丘ルリ子、長門裕之、轟夕起子、小林重四郎、白木マリ、瀬川路三郎、永井柳太郎、広岡三栄子、冬木京三、安部徹、都築みどり
    東大志望の女子高生・浅丘ルリ子は父が旅芸人なことに劣等感を感じ、家を出て堅気になったという母(轟夕起子)を訪ねるが…。娘に尊敬されたくて文芸作品に挑み失敗、旅に出る羽目になる父役の小林重四郎が素晴らしい。ルリ子も現実を知って成長し、それぞれに別れていく峠でのラストシーンに泣ける。
    (C)日活

  • 『女房学校(97分/35mm)』

  • 女房学校(97分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    監督:井上梅次
    出演:山本富士子、叶順子、朝丘雪路、月丘夢路、川口浩、森雅之、小沢栄太郎、川崎敬三、千田是也、北林谷栄、西村晃
    夫に不満な妻たちは隣の芝生が良く見えて…。「♪女房なんて、みんな見栄ぼうで欲っぱり~♪」の唄に乗って始まる、豪華メンバーによる夫婦取り替え合戦。やり手の女将・山本富士子&金魚博士・森雅之カップルが最高に笑えるが、狂言回しのマダムXと西村晃の存在感も光るおしゃれな諷刺喜劇。
    (C)KADOKAWA1961

  • 『人間標的(88分/35mm)』

  • 人間標的(88分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1971年
    監督:井上梅次
    出演:若林豪、山崎努、香山美子、尾崎奈々、太地喜和子、目黒祐樹
    かつて若林豪が逮捕した山崎努が脱獄。自分の女・香山が若林の恋人になったことを知り…。射撃の名手でパラノイアの山﨑努が不気味。若林と誤解して妹の尾崎奈々を窓越しに狙う緊張感!刑事ドラマの佳作だが、人情デカの安部徹(!?)、セクシーな太地喜和子、尾崎奈々のピンキーのモノマネなどサービスも忘れてはいない。梅次監督らしく何故か出演者が歌う場面多数。
    (C)1971年松竹株式会社

  • 『夜霧の訪問者(89分/35mm)』

  • 夜霧の訪問者(89分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1975年
    監督:井上梅次
    出演:島田陽子、森田健作、清水章吾、南原宏治、栗塚旭、クロード・チアリ
    カメラマン・島田陽子が殺人事件に巻き込まれるホラー・サスペンス。原作は結城昌治。森田健作がリーダーの写真家グループに依頼人してきた清水章吾は、死んだ恋人に瓜二つだという島田に接近するが…。島田の華麗なファッションとクロード・チアリの甘いメロディもムードを盛り上げる。松竹専属なのに主演作が少ない島田陽子がヒロインを演じる。
    (C)1975年松竹株式会社

  • 『恋の應援團長(85分/デジタル)』

  • 恋の應援團長(85分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1952年
    監督:井上梅次
    出演:小林桂樹、小笠原弘、高島忠夫、片山明彦、若山セツ子、関千恵子、長谷川裕見子、河村黎吉、清川玉枝、汐見洋
    敬愛する先輩の後を継ぎ、ヒゲの応援団長となったガンさん。ところが、実家がオシャレな銀座の洋品店だったことから…。スポーツや友人たちの恋をガンガン応援する大学応援部の団長・ガンさんに小林桂樹。井上梅次の初監督作にして、高島忠夫のデビュー作。
    (C)国際放映

  • 『猿飛佐助(97分/デジタル)』

  • 猿飛佐助(97分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:井上梅次
    出演:フランキー堺、市村俊幸、有島一郎、広岡三栄子、雨宮節子、水島道太郎、千葉信男、名和宏、遠山幸子、内海突破
    フランキー堺の初主演作。色男の猿飛佐助(フランキー)が戦国の世を駆け回るコメディ時代劇。子孫としてドラムを演奏する現代のフランキーも登場する。フランキーの夢で繰り広げられる閻魔様とのやりとりの自虐ネタは爆笑もので、主題歌「忍術マンボ」も強烈なインパクトの楽しい一本。
    (C)日活

  • 『未成年(107分/デジタル)』

  • 未成年(107分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:井上梅次
    出演:長門裕之、芦川いづみ、清川虹子、伊藤雄之助、安部徹、東谷暎子、広岡三栄子、日高澄子、長谷部健、杉幸彦
    横浜で暮らす母子家庭の息子・長門裕之。勉強が出来ても中卒で工場勤めするしかない彼は、母・清川虹子の期待が重荷で…。チンピラのボス・安部徹に認められ深みにハマる長門。彼の苛立ちを和らげる天使・芦川いづみと人情刑事の伊藤雄之助に泣かされる。人生で大切なものに気づく若者の話であり、どうしても埋められない格差があることを正面から描いた佳作。
    (C)日活

  • 『青春蛮歌(100分/デジタル)』

  • 青春蛮歌(100分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:井上梅次
    出演:長門裕之、浅丘ルリ子、大坂志郎、南田洋子、沢本忠雄、丘野美子、清水まゆみ、柳沢真一
    新任高校教師の長門裕之が地方の旧弊な進学校の理事長と対決する。教師役にルリ子と大坂志郎、理事長と校長に西村晃と安部徹。自由を主張する学生たち(“青年革命党”)が修学旅行と体育の復活を要求するのがガキっぽくてかわいい(メンバーの小沢昭一は当時30歳!)。近所のワケあり女性(南田洋子)が長門を誘惑しまくるシーンが絶妙な日活版『坊ちゃん』。
    (C)日活

  • 『裏階段(92分/16mm)』

  • 裏階段(92分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1965年
    監督:井上梅次
    出演:田宮二郎、司葉子、安部徹、成田三樹夫、仲村隆、村上不二夫、内田朝雄、守田学、早川雄三、緋桜陽子、中田勉、三角八郎
    元ピアニストの田宮二郎の元を訪れた安部徹は、妹・司葉子の許婚役を依頼するが…。元子爵を名乗る安部徹、付け髭の成田三樹夫を筆頭に全員が怪しい登場人物の中、司葉子が東宝では見られないミステリアスな魅力を発揮。終盤のとんでも展開に仰天必至のカルト作。
    (C)KADOKAWA1965

  • 『太陽の野郎ども(90分/35mm)』

  • 太陽の野郎ども(90分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1969年
    監督:井上梅次
    出演:目黒祐樹、香山美子、松岡きっこ、ミッキー安川、原田糸子、中村晃子
    目黒祐樹の初主演作。ダイビング中のグループを撮影していたカメラマンの目黒は、酸素が外れ死んだ男を偶然カメラに収める。ところがフィルムを何者かに狙われ…。事件を確信し単身真相を追う目黒のアクション・サスペンス。目黒の“いかにも”なカメラマンぶりが凄い。そして苦労の末に辿りついた黒幕(何故か舌足らず)の正体にもビックリ!?
    (C)1969年松竹株式会社

  • 『明日は明日の風が吹く(115分/デジタル)』

  • 明日は明日の風が吹く(115分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    監督:井上梅次
    出演:石原裕次郎、北原三枝、大坂志郎、青山恭二、金子信雄、浅丘ルリ子、小林重四郎、植村謙二郎、田端義夫、二本柳寛、浜村美智子
    渡世の義理で組長を殺した大坂志郎が刑期を終えて霊前に挨拶に来るが…。父の仇の世話になっている長男(金子)、堅気の次男(裕次郎)、学生の三男(青山)。しかし裕次郎に流れるヤクザの血が騒ぎ…。任侠ブーム以前に井上梅次が撮ったヤクザ映画だが、兄弟のアイデンティティ探しの話でもある。そして、古いヤクザの大坂志郎がラストを浚う!
    (C)日活

  • 『群集の中の太陽(102分/35mm)』

  • 群集の中の太陽(102分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    監督:井上梅次
    出演:小林旭、浅丘ルリ子、葉山良二、小高雄二、沢本忠雄、白木マリ、清水まゆみ、金子信雄、安部徹、芦田伸介、松本克平、高野由美、植村謙二郎、夏今日子、高品格
    城南大学ラグビー部でルリ子を取りあった4人組のその後の人生を描く青春群像劇。ヤク中、田舎教師、貧乏なロケット開発者、暴力沙汰を起こすジャーナリスト。あの頃の楽しさはもう帰ってこない。それぞれが厳しい現実と向き合っていく青春ドラマの佳作。ラグビー部OBの安部徹も大活躍。梅次監督らしく音楽で人間が繋がっていく演出も見事。
    (C)日活

  • 『三人の顔役(107分/16mm)』

  • 三人の顔役(107分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    監督:井上梅次
    出演:長谷川一夫、川口浩、菅原謙次、京マチ子、野添ひとみ、勝新太郎、杉田康、八潮悠子、安部徹、紺野ユカ
    密告により投獄された元組長。自分を売ったのは部下か女か!? 脱獄して裏切り者を探す元組長を長谷川一夫が熱演。顔の傷をさらしてジャン・ギャバンばりの渋い演技をみせる長谷川に加え、豪華俳優陣が勢ぞろいした復讐のフィルム・ノワール。
    (C)KADOKAWA1960

  • 『太陽を抱け(101分/35mm)』

  • 太陽を抱け(101分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    監督:井上梅次
    出演:宝田明、雪村いづみ、高島忠夫、朝丘雪路、神戸一郎、加東大介、環三千世、有島一郎、久慈あさみ、多々良純、柳沢真一
    宝田明、神戸一郎、高島忠夫、朝丘雪路が大阪の三流レコード会社オリオンのオーディションに受かりジャズのレコードが売れて…。音楽はジャズの多忠修。オリオン社長・加東大介、専務・多々良純、課長・有島一郎とベテランが脇を固める。特に有島の酒で人格が変わり本音を叫ぶ面白キャラが絶品。
    (C)TOHO CO., LTD.

  • 『暗黒街最後の日(104分/35mm)』

  • 暗黒街最後の日(104分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1962年
    監督:井上梅次
    出演:鶴田浩二、高倉健、梅宮辰夫、佐久間良子、丹波哲郎、三國連太郎、安部徹、南廣、大村文武、久保菜穂子、曽根晴美、中山昭二、宇佐美淳也
    マル和産業の元社長(鶴田)の出所をきっかけに、現社長(安部徹)、縄張を狙う関西の丹波の三つ巴の抗争が始まる。検察の三國も捜査を開始、高倉健を潜入させるが…。任侠ブーム前夜のオールスター総出演のヤクザ&ギャング映画。終盤の敵味方入り混じっての銃撃戦が凄まじい。築かれる死体の山はペキンパーかジョン・ウーか!
    (C)東映

  • 『怒れ毒蛇 目撃者を消せ(91分/35mm)』

  • 怒れ毒蛇 目撃者を消せ(91分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1974年
    監督:井上梅次
    出演:田宮二郎、山本陽子、奈良富士子、汪萍、森次晃嗣、司美智子、高強、渡辺文雄
    田宮二郎(コブラ刑事)主演の刑事=空手映画。山本陽子、奈良富士子ら女優陣が魅力的。香港で活躍した梅次監督が香港女優・汪萍を殺し屋役として、駆け出しの高強を招いた。元恋人の田宮を恨む女用心棒・汪萍。一方の高強はワイヤーアクションを披露。日本・香港の映画交流史の一コマとして貴重。
    (C)1974松竹株式会社

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