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近日上映予定

ミュージカル映画特集Ⅲ
2018/10/27 ～ 2018/11/16

昨年に続き、今年も瀬川昌久さんとご一緒にミュージカル映画特集を開催いたします。
ハリウッドのみならず、ヨーロッパからマキノ正博まで、愉しいミュージカル映画の世界をご堪能ください！

(作品選定・解説協力：瀬川昌久)

上映予定作品一覧（全29本）

『突貫勘太』

『四十二番街』

『フットライト・パレード』

『ロバータ』

『聖林ホテル』

『リッスン、ダーリン』

『世紀の楽団』

『オズの魔法使い』

『美人劇場』

『シンコペーション』

『集まれ! 仲間たち』

『ハリウッド玉手箱』

『世紀の女王』

『ジーグフェルド・フォリーズ』

『踊る海賊』

『私を野球に連れてって』

『グッド・オールド・サマータイム』

『踊る大紐育』

『サマー・ストック』

『巴里のアメリカ人』

『雨に唄えば』

『バンド・ワゴン』

『キス・ミ―・ケイト』

『巴里の屋根の下』

『モンテカルロ』

『嘆きの天使』

『剣雲鳴門しぶき』

『ハナ子さん』

『グランド・ショウ1946年』

『突貫勘太 Palmy Days（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1931年
監督：エドワード・サザーランド
出演：エディ・キャンター、シャーロット・グリーンウッド、チャールズ・ミドルトン、ジョージ・ラフト、ウォルター・カトレット
エディ・キャンターがギャング占い師の手下としてパン工場の社長顧問になり奮闘するコメディ。女性社員がレビューガールのような服で体操したり泳いだり、最後には協力してギャングと闘う。キャンター得意の声や顔の変幻自在の才と唄踊りの芸のうまさを堪能させる。バークレー振付の女性群舞も既に完成。全篇に流れる主題歌が日本でも愛用された。

『四十二番街 42nd Street（16mm）』
上映スケジュール
公開：1933年
監督：ロイド・ベーコン
出演：ワーナー・バクスター、ビービー・ダニエルス、ルビー・キーラー、ジョージ・ブレント、ディック・パウエル、ジンジャー・ロジャース
1930年代初期流行したバック・ステージ・ミュージカルの決定版。主演女優が足を怪我してキーラーが代役として成功する話で、音楽はハリー・ウォーレンとアル・デュビンのコンビによる主題テーマ曲始め、「ヤング＆ヘルシー」「シャッフル・オフ・トゥ・バッファロー」などがヒット。バスビー・バークレーの万華鏡的映像も見もの。

『フットライト・パレード Footlight Parade（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1933年
監督：ロイド・ベーコン
出演：ジェイムズ・ギャグニー、ジョーン・ブロンデル、ルビー・キーラー、ディック・パウエル
レビュー演出家（ギャグニー）が映画館にショウを売り込んでオーディションを受け、その１話｢上海リル｣を自ら演ずる。水兵が恋人リル（ルビー・キーラー）を探しに上海を回り、遂に見つけて、バーの上で｢上海リル｣の唄を共に歌いタップを踏む。他にシンクロナイズド・スウィミングの水中レビューも見ものだ。

『ロバータ Roberta（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1935年
監督：ウィリアム・Ａ・サイター
出演：アイリーン・ダン、フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、ランドルフ・スコット、ヘレン・ウェストリー、クレア・ドッド、ヴィクター・ヴァルコニ、ルイ・アルバーニ、ファーディナンド・ムニアー、Torben Meyer、エイドリアン・ロズリー、ボディル・ロージング
アステア＆ロジャース共演の第二作。「ロバータ」というパリ洋裁店を舞台に、バンドリーダーと幼馴染の伯爵夫人、ロシア貴族夫人と成金米国青年2組の男女がジェローム・カーンの名曲にのって歌い踊る。『Smoke Gets In Your Eyes』『I Won’t Dance』『Yesterday』など見もの、聴きもの満載。

『聖林ホテル Hollywood Hotel（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1937年
監督：バスビー・バークレー
出演：ディック・パウエル、ローズマリー・レイン、フランシス・ラングフォード、ベニー・グッドマン楽団、ロナルド・レーガン
ハリウッドのコンテストに勝った歌手（パウエル）が苦労しながらスターになるコメディだが、見どころはホテルに出演するベニー・グッドマンの楽団がリハーサルする場面で、グッドマンのカルテットの軽快なスウィングと、楽団のゴージャスな「シング・シング・シング」の長い演奏がたっぷり収録されている。

『リッスン、ダーリン Listen, Darling（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1938年
監督：エドウィン・L・マリ
出演：ジュディ・ガーランド、フレディー・バーソロミュー、メアリー・アスター、Ｗ・ピジョン・アラン
ピンキーの母は、お金のために望まない結婚をしようとしていた。それを阻止しようと、ピンキーと友人のバズは…。10代の少女の複雑な心理を、軽快でコミカルなタッチで描いたミュージカル。ジュディ・ガーランドの初主演作であり、使われた曲のいくつかは彼女のスタンダードとなった。

『世紀の楽団 Alexander’s Ragtime Band（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1938年
監督：ヘンリー・キング
出演：タイロン・パワー、アリス・フェイ、ドン・アメチ、エセル・マーマン、ジャック・ヘイリー、ジーン・ハーショルト、ヘレン・ウェストリー、ジョン・キャラダイン、ポール・ハースト、ウォーリー・ヴァーノン、ルース・テリー、ディキシー・ダンバー、ジョセフ・キング
バンド・リーダー(タイロン・パワー)とピアニスト(ドン・アメチ)、歌手(アリス・フェイ)の3人が1911年に出会い、1937年カーネギーホールに出演するまでの成功物語を、時代背景を絡ませながら賑やかに綴る。歌のうまいエセル・マーマンも参加して歌いまくるのが楽しい。

『オズの魔法使い The Wizard of Oz（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1939年
監督：ヴィクター・フレミング
出演：ジュディ・ガーランド、フランク・モーガン、レイ・ボルジャー、バート・ラー、ジャック・ヘイリー、ビリー・バーク、マーガレット・ハミルトン、チャーリー・グレープウィン、クララ・ブランディック、テリー（犬）
竜巻で魔法の国に飛ばされたドロシーと愛犬トトが仲間と一緒に体験する冒険譚。言わずと知れたミュージカルの傑作で、当時16歳のジュディ・ガーランドを一躍スターに押し上げた。名曲『オーバー・ザ・レインボー』と共に、全時代を通じて最も愛される映画の一本。

『美人劇場 Ziegfeld Girl（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1941年
監督：ロバート・Ｚ・レオナード
出演：ジェームズ・スチュアート、ジュディ・ガーランド、ヘディ・ラマー、ラナ・ターナー、トニー・マーティン、ジャッキー・クーパー、イアン・ハンター、チャールズ・ウィニンジャー、エドワード・エヴァレット・ホートン、フィリップ・ドーン、ポール・ケリー、イヴ・アーデン、アル・シーン、フェイ・ホールデン、フェリックス・ブレサート
ブロードウェイのレビューで人気を博した舞台を背景に、3人の美人踊り子(ガーランド、ターナー、ラマー)が選ばれ出世していく様子をショウ場面を交えながら追う。舞台裏のメロドラマに比重がおかれているが、ラスト3人娘が階段の上で華やかに踊る。ＭＧＭのジーグフェルド・シリーズ2作目。

『シンコペーション Syncopation（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1942年
監督：ウィリアム・ディターレ
出演：ジャッキー・クーパー、ボニタ・グランヴィル、トッド・ダンカン、アドルフ・マンジュー、ジョージ・バンクラフト、コニー・ボスウェル、オールスター・ジャムセッション（ベニー・グッドマン、ジーンクルーパ他）
冒頭アフリカから船で連行される黒人奴隷たちの足ずりの景に始まり、1906年ニューオリンズの富裕な白人家庭の娘がラグタイムに魅せられ、シカゴに移ってトランペットを吹くジャッキーの仲間を応援する。コマーシャルなダンスバンドで本流ジャズを演奏したいともがく白人ジャズメンの苦悩を通じて、ジャズ史を画いた野心作。

『集まれ! 仲間たち The Gang’s All Here（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1943年
監督：バスビー・バークレー
出演：アリス・フェイ、カルメン・ミランダ、ジェイムズ・エリソン、シャーロット・グリーンウッド、ベニー・グッドマン、ジェイラ・ライアン
大戦中の将兵慰問用の娯楽満載映画。休暇中の兵士がショーガールに一目惚れして彼女の舞台を追いかけ、退役祝賀パーティで結ばれるまでを華麗なショーの連続で結ぶ。全編を通じカルメン・ミランダの唄と数十名の大群舞がバークレー得意の鳥瞰図的な技法で次々と展開される。ベニー・グッドマンがバンド演奏し唄まで披露する。(『集まれ、野郎ども!』改題)

『ハリウッド玉手箱 Hollywood Canteen（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1944年
監督：デルマー・デイヴス
出演：アンドリューズ・シスターズ、ジャック・ベニー、ジョー・Ｅ・ブラウン、エディ・キャンター、キティー・カーライル、ジャック・カーソン、デーン・クラーク、ジョーン・クロフォード、ヘルムート・ダンティーン、ベティ・デイヴィス、フェイ・エマーソン、ヴィクトル・フランサン、ジョン・ガーフィールド、シドニー・グリーンストリート、アラン・ヘイル、ジョーン・レスリー
戦中海兵隊員が「キャンティーン」(軍の酒保)で見た映画に出演している女優ジョーン・レスリーに憧れて、戦友と共に各地のキャンティーンを訪れて彼女を探す中で大勢のスターに出会い彼らの芸や音楽に接する。ラストでキティー・カーライルの歌う『Sweet Dreams Sweetheart』の甘いメロディが大ヒットした。

『世紀の女王 Bathing Beauty（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1944年
監督：ジョージ・シドニー
出演：レッド・スケルトン、エスター・ウィリアムズ、ベイジル・ラスボーン、ビル・グッドウィン、エセル・スミス、ジーン・ポーター、カルロス・ラミレス、ドナルド・ミーク、ハリー・ジェイムスとその楽団、ヘレン・フォレスト、ザヴィエ・クガート楽団、リナ・ロメイ
水泳チャンピオンだったエスター・ウィリアムズを初の主役にした戦中の娯楽映画で喜劇俳優のレッド・スケルトンが校長役で相手役を務める。ハリー・ジェイムスのトランペットソロ『Hora Staccato』や、クガート楽団のラテン演奏など音楽が充実。ラストの水上カーニバルでは、多数の美女水泳シーンの豪華な演出が映える。

『ジーグフェルド・フォリーズ Ziegfeld Follies（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1946年
監督：ヴィンセント・ミネリ
出演：ウィリアム・パウエル、ジュディ・ガーランド、ルシル・ボール、フレッド・アステア、ルシル・ブレマー、ファニー・ブライス、レナ・ホーン、レッド・スケルトン、ヴィクター・ムーア、ヴァージニア・オブライエン
ヴィンセント・ミネリがＭＧＭでアーサー・フリードの意を受けて監督したレビュー意欲作。冒頭、天国にいるフローレンツ・ジーグフェルドが新しいレビューを考える場面から始まる。有名役者の芸が連続するが、特にフレッド・アステアはシド・チャリシー、ジーン・ケリー、ルシル・ブレマーを相手に唄と踊りの至芸を見せる。

『踊る海賊 The Pirate（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1948年
監督：ヴィンセント・ミネリ
出演：ジーン・ケリー、ジュディ・ガーランド、ウォルター・スレザク、グラディス・クーパン、ニコラス・ブラザース
1942年のブロードウェイ版の映画化。19世紀初期のカリブ海の島が舞台。無垢な娘（ガーランド）が尊大な村長（スレザク）に見染められるが、海峡を荒らし廻る海賊マココに憧れる。大道芸人一座の座長（ケリー）が現われ娘に一目ぼれして、３人をめぐる大騒動が持ち上る。皆とのエキゾチックな背景を暴れ廻るケリーのダンス、ジュディとの愛のデュエット、ニコラス・ブラザースの道化的アクロダンスなど、活劇的な展開が楽しい。

『私を野球に連れてって Take Me Out to the Ball Game（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：バスビー・バークレー
出演：フランク・シナトラ、ジーン・ケリー、エスター・ウィリアムズ、ベティ・ギャレット、エドワード・アーノルド、ジュールス・マンシン、ブラックバーン・ツインズ、サリー・フォレスト
20世紀初頭のプロ野球チームの話で、バスビー・バークレーの最後の監督作品になった。チームの選手のセカンド役をシナトラ、ショートをケリーが務めるが、2人共シーズンオフにはヴォ―ドビリアンを演じている。そこにチームの新しい所有者に女性がついたので恋の駆け引きが起こる。シナトラはシャイで優柔不断、ケリーは強い自信家の設定で、2人の歌とダンスが楽しめる。

『グッド・オールド・サマータイム In the Good Old Summertime（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：ロバート・Z・レナード
出演：ジュディ・ガーランド、ヴァン・ジョンソン、S.Z.サコール、スプリング・バイントン、ライザ・ミネリ（ノンクレジット）、ラルフ・サンフォード（ノンクレジット）
ルビッチの『桃色の店』のミュージカル版。1900年代初頭のシカゴの楽器店で、マネジャーと女性店員はペンパルであることも知らずに互いに惹かれあう。の唄が魅力的で、特にパーティで男性のバーバーショップ・カルテットと歌う曲が素晴らしい。ラストに出るジュディの赤ちゃん(ライザ・ミネリ)が可愛い。

『踊る大紐育 On the Town（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：ジーン・ケリー＆スタンリー・ドーネン
出演：ジーン・ケリー、フランク・シナトラ、ジュールス・マンシン、ヴェラ・エレン、ベティ・ギャレット、アン・ミラー
1944年の同名ミュージカルの映画化。3人の水兵がニューヨークでの24時間の休暇中に3人の娘に出合い、船に戻るまでにそれぞれ恋に落ちる。レナード・バーンスタイン作曲の「ニューヨーク・ニューヨーク」などの音楽、ケリー、エレンやミラーの新鮮味溢れるバレエが画期的。

『サマー・ストック Summer Stock（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1950年
監督：チャールズ・ウォルターズ
出演：ジュディ・ガーランド、ジーン・ケリー、エディ・ブラッケン、グロリア・デ・ヘブン、マージョリー・メイン、フィル・シルヴァース
ジュディとケリーの3度目にして最後の共演作。ジュディはコネティカットの農業主。ケリー率いるブロードウェイの若手劇団が納家を借りてショウを制作する中、ジュディも声が良いので歌うようになる。ハリー・ウォーレンの唄9曲が生彩を放つ。ジュディのソロ、ケリーとのデュオが楽しく、妹のグロリア・デ・ヘブンが可愛い。

『巴里のアメリカ人 An American In Paris（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1951年
監督：ヴィンセント・ミネリ
出演：ジーン・ケリー、レスリー・キャロン、オスカー・レヴァント、ニナ・フォック、ジョルジュ・ゲタリ
パリに来た無一文の呑気な若い画家が小粋な巴里娘と恋に落ちるが、彼女はミュージカル・ホールの歌手と婚約している。一方、彼の絵を見に行った金持ちのアメリカ女性が支援してくれて、もつれるストーリーをガーシュインの珠玉の名曲とケリーの唄とダンスで綴る。圧巻は表題曲でキャロンと踊る17分のバレエ。パリの地域毎に有名画家の代表作を摸して構成された舞台美術も見事。

『雨に唄えば Singin' in the Rain（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1952年
監督：ジーン・ケリー＆スタンリー・ドーネン
出演：ジーン・ケリー、ドナルド・オコナー、デビー・レイノルズ、シド・チャリシー、リタ・モレノ
無声映画の人気スター（ケリー）が、初のトーキーで声の吹き替えをする新人女優（レイノルズ）と結ばれるコメディ。ハイライトはケリーのトレードマークになった水をはねながら踊る「雨に唄えば」、チャリシーとの本格的な「ブロードウェイ・バレエ」、オコナーとレイノルズと3人で家中を廻る「グッドモーニング」など。

『バンド・ワゴン The Band Wagon（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1953年
監督：ヴィンセント・ミネリ
出演：フレッド・アステア、シド・チャリシー、ジャック・ブキャナン、ナネット・ファブライ、オスカー・レヴァント
アステア演ずる中年ダンサーがNYで再起を狙い、現代版「ファウスト」でチャリシーと共演するが不評。自らの演出で地方を巡業して成功する。夜のセントラル・パークで「ダンシング・イン・ザ・ダーク」を踊るシーンが圧巻。またベビー服で演ずる「トリプレッツ」、フィナーレの「ザッツ・エンターテインメント」など名作目白押し。

『キス・ミ―・ケイト Kiss Me Kate（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1953年
監督：ジョージ・シドニー
出演：キャスリン・グレイスン、ハワード・キール、アン・ミラー、トミー・ロール、キーナン・ウィン、ジェームズ・ホイットモア、ボビー・ヴァン、ボブ・フォッシー
シェークスピアの『じゃじゃ馬ならし』のミュージカル版でコール・ポーター音楽の最高傑作。劇の舞台裏、リハと本番が進行し、ポーター珠玉の唄と踊りを鮮やかに披露。キールとグレイスンのオペラティックな美声、ミラーの熱情満点の長いダンスソロ、ボブ・フォッシーの若さ溢れる軽快なダンスデビューも秀逸。

『巴里の屋根の下 Sous les Toits de Paris（16mm）』
上映スケジュール
公開：1930年
監督：ルネ・クレール
出演：アルベール・プレジャン、ポーラ・イルリ、ガストン・モドー、エドモン・T・グレヴィル
歌いながら楽譜を売る若者の恋の行方を描く。主題歌の切ないメロディと見事なセット、そして粋な人間模様が心に残る名作。ルネ・クレール初のトーキー映画ながら、暗闇での男女の喧嘩声や針が飛んで同じ所を繰り返すレコードなど、実験的な音響の使い方には驚くべきものがある。

『モンテカルロ Monte Carlo（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1930年
監督：エルンスト・ルビッチ
出演：ジャック・ブキャナン、ジャネット・マクドナルド、ザス・ピッツ、タイラー・ブルック、クロード・アリスター
侯爵との結婚式から逃げ出し、モンテカルロにやってきた伯爵令嬢のマラ。カジノですっからかんになったマラに一目惚れしたルドルフ伯爵は、ヘアドレッサーに化けて彼女に近づくが…。ワガママお嬢様のマラをジャネット・マクドナルドが演じる、楽しいオペレッタ。

『嘆きの天使 Der Blaue Engel（デジタル）』
上映スケジュール
公開：1930年
監督：ジョセフ・フォン・スタンバーグ
出演：エミール・ヤニングス、マレーネ・ディートリッヒ、カート・ゲロン、ローザ・ヴァレッティ、ハンス・アルバート、ラインホールド・ベルント
高校の老教師・ラートは、生徒から取り上げたキャバレー“嘆きの天使”の踊り子のブロマイドに魅せられ…。アメリカで大ヒットした、ディートリッヒ/スタンバーグの黄金コンビ初作品。ディートリッヒの素晴らしい脚線美と歌のみならず、哀しく苦しいストーリーの中に、人間の滑稽さや歓びを織り込んだ名作。

『剣雲鳴門しぶき（『阿波の踊子』改め）（35mm）』
上映スケジュール
公開：1941年
監督：マキノ正博
出演：長谷川一夫、黒木弥太郎、入江たか子、高峰秀子、月田一郎、清水金一、鳥羽陽之助
強欲家老に濡れ衣を着せられ、無残にも阿波踊りの日に磔の刑となった兄。復讐のため必ず帰ってくると噂されていた弟は…。クライマックスの阿波踊りでスクリーンいっぱいに映し出される踊り狂う人波、そして始まる復讐劇。観る者を興奮のるつぼに叩き込むマキノの傑作！
©東宝

『ハナ子さん（35mm）』
上映スケジュール
公開：1943年
監督：マキノ正博
出演：轟夕起子、山本礼三郎、英百合子、山根寿子、灰田勝彦、高峰秀子、中村彰、藤間房子、岸井明、橘薫、小島洋々、伊藤智子、嵯峨善兵、伊達里子、望月伸光、泉つね、山形凡平、田中筆子、南里金春、加藤欣子、河崎堅男
マキノの国策ミュージカルで、”隣組”、”産めよ増やせよ”などのエピソードの合間に、何の脈絡もなくMGM風のレビューが挿入される。でんぐり返しして踊る轟夕起子を始め、全編に溢れる明るさはまさに戦意高揚映画だが、その度を超えたはしゃぎっぷりが異様な印象を与える怪作。
©東宝

『グランド・ショウ1946年（35mm）』
上映スケジュール
公開：1946年
監督：マキノ正博
出演：高峰三枝子、水の江滝子、森川信、川路龍子、齋藤達雄、若水絹子
敗戦直後に作られたMGM風のミュージカル映画。酔っ払いのコックと歌手志望のウエイトレスの恋に絡めて、戦前＆戦中のヒット曲ありダンスありの楽しいレビューが繰り広げられる。ディック・ミネが歌う『青い空僕の空』、ターキーの素晴らしいダンスは必見！
©1946松竹株式会社

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